ドイツのIT企業SAPは、マイクロソフトにジェネレーティブAIを依存しているが、単一のサプライヤーに依存することは望んでいない。

SAPは、マイクロソフトとOpenAIの言語モデルを自社のSuccessFactorsソフトウェアに統合する意向だ。具体的には、SAPはMicrosoft 365 Copilot、Copilot in Viva Learning、Azure OpenAIサービスについて言及している。発表によると、SAPはさまざまな業界で大規模な言語モデルの機能を大幅に拡張するための「巨大なデータベース」を持っているという。

SAPは、ジェネレーティブAIの応用分野としてスキル不足を強調しており、新技術は企業が従業員を見つけ、維持し、訓練する方法を改善するのに役立つと述べている。

具体的には、ジェネレーティブAIは求人広告や面接の改善、「従業員の個々のキャリア目標と、企業が提供するスキルやトレーニングとのギャップを埋める」ことに役立つと期待されている。

従業員は、自然言語を使用してMicrosoft Copilot経由でビバ・ラーニングが提供するサービスを閲覧できるようになる。さらに、「パーソナライズされた分析」によるAIは、従業員の長期的なモチベーションと満足度を確保するのに役立つ。

ドイツ発のAI:SAPとアレフ・アルファに期待

SAPはまた、単一のサプライヤーに依存することを避けるため、ドイツのAI企業Aleph Alphaと協力している。SAPのクリスチャン・クラインCEOは、ドイツのデジタルイベントOMRで、SAPは同社の成長に「大いに」貢献したいと述べた。

しかし同氏は、アレフ・アルファはまだ成長する必要があり、新興企業にはさらなる投資が必要だと強調した。マイクロソフトとの提携、そして間接的にはOpenAIとの提携によって、SAPはより多くのAIリソースとテクノロジーをより短期間で利用できるようになるだろう。SAPは独自のAIモデルも開発しているが、今のところはスピードとスケールメリットを活かすことに重点を置いている、とクラインは述べた。