アマゾンは、企業向けにAIモデルをパーソナライズするビジネスに参入した最新の米ハイテク企業だ。
アマゾンは「Bedrock」で、企業が自社のデータで大規模な生成AIモデルを調整できるサービスを提供している。基本モデルとして、言語にはAnthropic社のClaudeモデルとAI21社のJurassic-2モデル、画像にはStability AI社のStable Diffusionモデルを提供している。Titanモデルとともに、アマゾンは独自の新しい言語モデルも導入しており、これらは微調整のためにBedrock経由で利用できる。
アマゾンによると、提供されているモデルは、テキスト生成、チャットボット、検索、テキスト要約、画像生成、顧客情報のパーソナライゼーションに適しているという。
自社のデータで微調整できる利点は、生成されるテキストや画像が、ChatGPTや Midjourneyのような汎用モデルの出力よりも、自社のビジネスに関連したものになることだ。
さらに、企業はモデルのインスタンスにアクセスできるため、モデルが入力データを処理する条件によっては、プライバシー問題を解決することができる。
「例えば、人材紹介会社を経営していて、すべての履歴書をインジェストし、インデックスを検索するための標準フォーマットで保存したいとします。これをすべて行うためにカスタマイズしたNLPテンプレートを構築する代わりに、入力された履歴書がこのフォーマットで、出力された履歴書がこれです、という例をいくつか備えた基礎テンプレートを使用します。アマゾンの機械学習サービスの責任者であるスワミ・シヴァスブラマニアンは言う。
Bedrockは現在、限定プレビューで利用可能だ。AWSの顧客はBedrockのページからアクセスを申し込むことができる。
アマゾン、AWSに最適化されたプログラミングツール「Code Whisperer」を発表
Amazonは、MicrosoftのCopilot Xに似たAIベースのプログラミング・アシスタント、Code Whispererも発表している。Code Whispererは、Python、Java、JavaScript、TypeScript、C#に加え、Go、Kotlin、Rust、PHP、SQLを含む10言語を新たにサポートする。このソフトウェアは、AWS Toolkit IDEエクステンションとAWS Lambdaコンソールから利用できる。
アマゾンによると、このソフトウェアは「何十億行もの一般公開されているコード」から学習しており、アマゾンのコードでもトレーニングされているという。このソフトウェアは、個々の開発者が無料で利用できる。
「CodeWhispererは、Amazon EC2、AWS Lambda、Amazon S3を含むAWSサービス用のコードを生成するための、最も正確で、最も速く、最も安全な方法だと考えています」とAmazonは声明で述べた。